福井大学 医学部学士編入試験 傾向と対策のページとなります。
受験を考えられている方、ぜひご活用ください。
過去問の解答もこちらから販売しております。
人気と倍率
倍率は過去数年間の平均で約44倍であり、医学部編入試験全体平均の19倍と比較して、極めて高い。
これは、推薦書や英語の外部試験が必要ないこと、科目も英語と生命科学の2科目で少ないと認知されているからである。故に、とにかく受験がしやすいことが要因であろう。
とはいえ、物理化学、確率統計も年によっては出題されているので、純粋な2科目型の大学ではない点は注意が必要である。
2025年度入試から、1次選考(筆記試験)と最終選考(面接)の間に2次選考(書類選考)が追加されることが発表され、2025年度入試からは学力以外の要素も合否に関与してくる可能性がある。
過去問に関しては、こちらから過去1年分、解答と共にネット上で閲覧することができる。
2018/2019年度入試で全く同じ問題を使いまわしたことが問題となり、2020年度入試からは過去問と解答を毎年発表している。
基本情報
【大学名】 | 福井大学 |
【募集人数】 | 5名 |
【出願時期】 | 7月 |
【筆記試験】 | 8月 |
【面接】 | 11月 |
【推薦書】 | × |
【TOEFL】 | × |
【TOEIC】 | × |
【科目】 | 英語、生命科学 (化学/物理/統計) |
【その他】 | 面接 |
【注意事項】 | 2025年度より 書類選考追加 物理/化学/統計は 年度によって出題 |
傾向と対策
生命科学
年度 | 実施年 | 問題Ⅰ | 問題Ⅱ | 問題Ⅲ | 問題Ⅳ | 問題Ⅴ |
2018 (H30) | 2017 (H29) | 化学 分子細胞生物学 | 生理学 免疫学 | 英語 | 英語 分子細胞生物学 | 英語 免疫 |
2019 (H31) | 2018 (H30) | 化学 分子細胞生物学 | 生理学 免疫学 | 英語 | 英語 分子細胞生物学 | 英語 免疫 |
2020 (R2) | 2019 (H31) | 確率統計 | 免疫学 分子細胞生物学 | 分子細胞生物学 | 英語 化学 | 英語 |
2021 (R3) | 2020 (R2) | 確率統計 | 分子細胞生物学 (実験考察) | 分子細胞生物学 | 英語 | 英語 |
2022 (R4) | 2021 (R3) | 物理 | 生理学 | 分子細胞生物学 | 英語 分子細胞生物学 | 英語 |
2023 (R5) | 2022 (R4) | 英語 | 生理学 | 化学 分子細胞生物学 | ||
2024 (R6) | 2023 (R5) | 分子細胞生物学 生理学 | 物理 | 英語 | ||
2025 (R7) | 2024 (R6) |
大問は3問か5問と安定せず、選択肢と記述問題が混在している。科目に関しても物理や化学、確率統計が出たり、出なかったりと対策がしづらい。ここ数年は、確率統計の出題はなくなり、物理と化学が隔年で交互に出題されているように思える。
また、英語と他の科目の試験を分けずに実施する珍しい大学であり、その分時間配分が重要となる。
他の大学と比較すると、『生理学』『化学平衡』『アミノ酸やホルモンなどの構造式』などの一風変わった出題が目立ち、これらは重点的に対策しておきたい。
特に、アミノ酸の構造式まで覚えている受験生は少ないと思われるので、選択肢で出題されたら選べるくらいには覚えておくこと。
生理学に関しては神経生理をすごく好むようで、2年に1回以上は出題されているように感じるが、当塾の生理学のテキストを解けていれば、特に問題はない。(教材のみのご購入はこちらから可能です)。独学で進める場合には、『Qシリーズ』などの薄めの生理学の教科書がおススメとなる。
内容自体が非常に難解なわけではないが、見慣れない問題が多く、解きづらい試験である。倍率の高さや以上の点を踏まえると、第1志望するには、なかなかリスクが高いので、物理化学まで対策した受験生が滑り止めとして受験する分にはよいだろう。
物理化学に関しては基本的には高校範囲であるので、下記の参考書を勧める。
高校物理の対策(基本的な参考書で問題ない)
超基礎『宇宙一わかりやすい高校物理 力学・波動』、『宇宙一わかりやすい高校物理 電磁気・熱・原子』
基礎『物理のエッセンス 力学・波動』『物理のエッセンス 熱・電磁気・原子』
※エッセンスが合わなければ、入門問題精講、基礎問題精講でもよい。
標準『ひとりで学べる秘伝の物理問題集』or『良問の風』
高校化学の対策
基礎『化学 入門問題精講』or『化学 基礎問題精講』あたりから
標準『化学 標準問題精講』or『実戦 化学重要問題集』などがおススメになる。
上記が合わない方は、『Doシリーズ』などもお勧めである。
物理化学を対策せずに受験するのも一つの手ではあるが、基礎的なものでもいいので受験するのであれば一冊は仕上げておきたい。
英語に関しても癖の強い内容が出題される。出典はNatureやScienceなどの雑誌からの出題がメインとなっている。特に、姉妹紙を含めるとNatureからの出題は極めて高頻度であるので、Natureの記事をもとに対策するのが良いだろう。(当塾の生徒にはさらにNatureのどの記事を読めばよいかまでお伝えしている)。
問題に関しても癖が強く、「タイトルに当てはまる語句を入れ、表題を完成させろ」「この論文に題名をつけろ」など、ここ数年タイトルを埋めるような問が連続して出題されている。題材も、医学というよりは、化学や生物に近く、読みづらい内容が並ぶ。福井が第一志望であるなら、日ごろから読んだ英文にタイトルをつける癖や要約をする癖はつけた方がよいだろう。
面接
面接官は6~8名、5分間の口頭発表と、9分間の質疑応答となる。
口頭発表の内容は毎年変わらず、「あなたの志願理由及びこれまでの経験を踏まえ、どのような医学生・医師になりたいか」である。パワーポイントでの発表となるので、十分な練習が必要である(アニメーションなどは使用できないようである)。
質疑応答に関しては発表に関するものがメインとなるため、人によって大きく変わる。とはいえ、明らかに異質な質問は過去にされていないようである。故に、分かりやすく論理的なプレゼン能力が合否を分けるであろう。
質疑に関しても想定される質問はあらかじめ全て書き出し、声に出して答える練習を繰り返すこと。意外と声に出して対策する受験生は少ないが、言葉にしてみると違和感に気付きやすい。自分がしゃべりやすい表現で試験に望むこと。
過去に実際された質問内容に関して下記に載せる
・現役生にどのような影響を与えられるか
・なぜ福井大学か
・なぜいまから医学部か
・臨床か研究か
・研究はどのような手法を用いているか
・その研究は今後どのように医療にいきるか
・研究で挫折や失敗はあったか、それをどう乗り越えたか
・何科に興味があるか
・現在どのような仕事をしているか
・将来のキャリアプランについて
・これから医師として具体的にやりたいこと、プランは
・それをするにあたって自分の背景をどのように活かすか
・あなたの強みや、医師として活かせることは
・編入試験は、医師はいつから志しているか
・併願校と結果について、他に合格したらどうするか
・家族には受験することを相談しているか、協力的か
・一般入試は考えなかったか
・外部試験の点数について、英語に対する抵抗はあるか
・学士編入という制度をどのように考えているか
面接対策
当塾では福井大学に特化したオンライン面接対策も実施しております。ご購入はこちらから。
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パワーポイントの添削なども併せて実施しております。