鹿児島大学 医学部学士編入試験 傾向と対策のページとなります。
受験を考えられている方、ぜひご活用ください。
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人気と倍率
倍率は過去数年間の平均で約23倍であり、
医学部編入試験全体平均の19倍と比較して、高い傾向にある。
これは、2024年度入試まで英語の外部試験が不要で、科目数も少なかったことが原因として挙げられる。
しかし、2025年度入試からは英語の独自試験を廃止し、外部試験(TOEIC, TOEFL)を課している。
これによって2025年度から倍率が14倍程度と低下した。
また、2025年度入試からは大問の数も増加し、これまで出るかどうか分からなかった物理化学系の科目の出題も目立つ。
過去問がHP上に公開されているので、志望者は一度閲覧することを勧める。
基本情報
【大学名】 | 鹿児島大学 |
【募集人数】 | 10名 |
【出願時期】 | 5月 |
【筆記試験】 | 6月 |
【面接】 | 7月 |
【推薦書】 | 〇 |
【TOEFL】 | 64 |
【TOEIC】 | 720 |
【科目】 | 生命科学・統計・化学・物理(400点) |
【その他】 | 面接(100点) |
【注意事項】 | 物理は化学の出題は年による |
傾向と対策
学力試験
年度 | 実施年 | 問題Ⅰ | 問題2 | 問題3 | 問題4 | 問題5 |
2018 (H30) | 2017 (H29) | 分子細胞生物学 (実験考察) | 生理学 | 生理学 | 遺伝学 | |
2019 (H31) | 2018 (H30) | 遺伝学 | 免疫学 | 化学 | 物理 | |
2020 (R2) | 2019 (H31) | 遺伝学 | 分子細胞生物学 (発生生物学) | 生理学 | 生理学 | |
2021 (R3) | 2020 (R2) | 分子細胞生物学 (実験考察) | 免疫学 遺伝学 | 遺伝学 | 化学 | |
2022 (R4) | 2021 (R3) | 分子細胞生物学 (実験考察) | 統計 分子細胞生物学 | 生理学 | 分子細胞生物学 (発生生物学) | |
2023 (R5) | 2022 (R4) | 化学 | 化学 | 分子細胞生物学 免疫学 | 統計 生理学 | |
2024 (R6) | 2023 (R5) | 生理学 | 実験考察 | 分子細胞生物学 (実験考察) | 分子細胞生物学 | |
2025 (R7) | 2024 (R6) | 免疫学 分子細胞生物学 (実験考察) | 分子細胞生物学 (実験考察) | 生化学 分子細胞生物学 | 物理学 | 実験考察 |
2025年度入試から独自の英語の試験が廃止され、外部試験が導入された。
現状、募集要項を見る限り、外部試験のスコアは足切りに利用され、点数に換算されることはないように思われる。
例年、大問は4問構成、時間は1時間30分であったが、英語の試験が廃止されたことで、2025年度は大門5問、時間は2時間30分に増加している。今後もその傾向は続くと思われる。
【生命科学の対策】
募集要項には『生命科学を中心とする自然科学から出題』とあるが、出題傾向に一貫性はなく、物理や化学が突然出題される。生命科学においても単元にばらつきがあり、近年は難易度の高い実験考察問題の出題が目立つため、対策は非常に困難を極める。
また、他の大学と比較し、生理学の出題が多かったが、近年は出題が減っているように思える。鹿児島大学の生理学に関しても計算問題が多く、難易度が高いが、当塾の生理学のテキストを解けていれば、特に問題はないと思われる。(教材のみのご購入はこちらから)。
通常、生理学の対策を独学で進めるには、『Qシリーズ』などの薄めの生理学の教科書を勧めるが、
鹿児島大学に限っては上記のような、市販の教材での独学は非常に難しい。
他にも、遺伝学や実験考察の問題が多いといった変わった特徴がある。
難易度が高いので、鹿児島大学の志願者はこれらの対策にも時間を費やしたい。
発生生物学に関しては、高校範囲を大きく逸脱し、医学部で学ぶヒトの発生学をテーマにすることが多い(高校生物ではウニやカエル)。
現役の医学部生でも解けない問題も多く、勉強した分が点数に反映されづらいため、出題されたら勇気をもって捨てることをすすめる。
【統計の対策】
統計学に関しては、出題にムラがあるが、いつ出題がされるかが不透明なため併願校にもよるが、対策はした方がよい。
難易度が極めて高いわけではないため、『医療統計わかりません!!』『単位が取れる統計ノート』などの
基礎的な参考書を1冊を仕上げれば特に問題はないと思われる。
【化学の対策】
おススメの参考書は下記の通りとなる。
高校基礎『化学 入門問題精講』or『化学 基礎問題精講』
高校標準『化学 標準問題精講』or『実戦 化学重要問題集』
高校化学の「理論」の分野は対策しておきたい。特にpHの計算などは頻出である。
一方で、「無機化学」と「有機化学」の対策は現状は必要ないと思われる(心配なら仕上げておくこと)。
【物理の対策】
物理に関してもいつ出題されるかわからないが、2025年度から大問が増えたので対策した方がよいだろう。
内容自体は高校範囲で十分に対策可能で、知っていれば難易度も比較的平易である。
高校超基礎『宇宙一わかりやすい高校物理 力学・波動』『宇宙一わかりやすい高校物理 電磁気・熱・原子』
高校基礎『物理のエッセンス 力学・波動』『物理のエッセンス 熱・電磁気・原子』
※エッセンスが合わなければ、入門問題精講、基礎問題精講などでもよい。
高校標準『ひとりで学べる秘伝の物理問題集』or『良問の風』
生命科学と絡めた電磁気や波が比較的狙われるような印象を受ける。
以上より、これまでは2科目型に分類されていた鹿児島大学も、2025年度からは4科目型の大学として当塾では考えている。
生命科学、統計、化学(理論)を優先的に進め、他の志望校との兼ね合いを見て、高校物理を勉強するとよいだろう。
面接
一般的な個別の面接である。試験官は例年4名ほど、時間も15分程度と一般的である。
なぜ医師か、そのきっかけや、目指す医師像や診療科などの一般的な質問に加え、なぜ鹿児島大学なのかという点を聞かれることが多い。
鹿児島大学での研究に興味があるのか、地域医療に興味があるのかはハッキリさせておき、
当然、医師の偏在や診療科の偏在に関してどのように対策するべきかなどの問いに対しては答えを用意しておくことを勧める。
また、プライベートに関する質問も例年多く、
なぜ編入なのか、なぜ今から医師なのか、勉強についていけるか、学費面はどうかなどの質問も散見される。
面接対策
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