高知大学 医学部学士編入試験 傾向と対策のページとなります。
受験を考えられている方、ぜひご活用ください。

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人気と倍率

倍率は過去数年間の平均で約20倍であり、医学部編入試験全体平均の19倍とほぼ変わらない。

もともと推薦書もいらず、外部試験も必要なく、大学2年生でも受験できたことで受験者数が多かった。しかし、2023年度入試から大学独自の英語試験を廃止し、代わりにTOEIC / TOFLE / IELTS などの外部試験を課すようになり、現在の受験者数は半分以下、倍率も10倍程度となっている。

また、出願資格に『過去に学術論文を執筆したことがある者』と明確に記載されているため、出願のハードルは高い。とはいえ、査読があるような海外雑誌への投稿ではなく、募集要項見る限り、大学の卒業論文等でも問題ないようである。面接で触れられることはほぼなく、ゼミのレポート程度でもよいとの意見も散見される。

さらに、『2015(平成 27)年度に実施の 2016(平成 28)年度入試以降において,本選抜の第 2 次選抜を受験した者は受験できない』と募集要項に追記され、下手に何度も受験できないようになった。志望度が高い受験生は特に注意が必要である。お試し受験で下手に1次試験を突破し、2次試験で落ちてしまった場合、もう受験することができない。

一方で、1次試験を突破するような優秀な受験生がその年以降受験できなくなるので、ある意味グループワークなどが得意な受験生は狙い目かもしれない。

また、研究医特別選抜と大々的に公表しているように、入学後 2~4 年次に「先端医療学コース」を履修することが必須で「基礎研究に興味を持つ・理解できる・行うことのできる医師となることを目指す」ことを強調している。よって、基礎研究に興味がない受験生、それに沿った志望動機が書けない受験生は避けた方がよい。

筆記試験の『総合問題』は生命科学、物理、化学、数学と幅広い科目の対策が必要である。全て選択肢で共通テストというよりは、センター試験のような印象を受ける。

年齢に厳しいとの情報も多いが、過去に30代の合格事例もある。とはいえ、気になるのであれば受験は勧めない。

過去問に関しては、こちらのサイト記載の通り、郵送で1年分だけ請求できるが、予備校等で手に入れ最低5年は解いておきたい(当塾の生徒には提供している)。

基本情報

【大学名】高知大学
【募集人数】5名
【出願時期】6月
【筆記試験】7月
【面接】8月
【推薦書】×
【TOEFL】
【TOEIC】
【科目】総合問題(生命科学/化学/物理/数学)
【その他】面接
グループワーク
【注意事項】大学2年生で
受験可

学術論文
執筆経験必須

併願先提出

2016年度入試以降
第2次選抜を
受験した者は
出願できない

傾向と対策(第1次試験)

総合問題

年度実施年問題Ⅰ問題Ⅱ問題Ⅲ問題Ⅳ
2018
(H30)
2017
(H29)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問
2019
(H31)
2018
(H30)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問
2020
(R2)
2019
(H31)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問
2021
(R3)
2020
(R2)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問
2022
(R4)
2021
(R3)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問
2023
(R5)
2022
(R4)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問
2024
(R6)
2023
(R5)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問
2025
(R7)
2024
(R6)
数学
6問
生命科学
7問
化学
6問
物理
6問

1次試験に関しては全て選択肢であり、記述はない。150分で25問解くため、そこまで時間は厳しくないように感じる。難易度もセンター試験や共通試験レベルなので、年度にもよるが7~7.5割以上は取りたい。

時に大学範囲からの出題もあるが、非常に稀なのでそれは捨てて、高校範囲を完璧にするのがよい。各科目ごとの対策方法について下記に記す。

【物理の対策】
超基礎『宇宙一わかりやすい高校物理 力学・波動』、『宇宙一わかりやすい高校物理 電磁気・熱・原子
基礎『物理のエッセンス 力学・波動』『物理のエッセンス 熱・電磁気・原子
※エッセンスが合わなければ、入門問題精講基礎問題精講でもよい。
標準『ひとりで学べる秘伝の物理問題集 ★3つの問題まで』or『良問の風』(ここまでは最悪やらなくてもよい)
演習『大学入学共通テスト過去問レビュー 物理基礎・物理

力学、波(ドップラー効果)、原子の範囲が頻出。電磁気はあまり出題されない。故に頻出の分野から対策することをすすめる。

【化学の対策】
基礎『化学 入門問題精講』or『化学 基礎問題精講
標準『化学  標準問題精講』or『実戦 化学重要問題集 A問題
演習『大学入学共通テスト過去問レビュー 化学基礎・化学

理論化学、無機化学、有機化学ともに満遍なく出題がある。他の大学であまり出題されないような無機化学も出題されるのでしっかり対策すること。

化学に関しては特に大学範囲の出題が目立つ年もあるが、特に対策は必要ない。というよりも傾向がないので、対策するには範囲が広すぎて、コストパフォーマンスが悪い。

【生命科学の対策】

基礎『生物 リードα
標準『生物 基礎問題精講 』and『生物 標準問題精講
応用 『当塾の参考書
演習『大学入学共通テスト過去問レビュー 生物基礎・生物

生命科学というよりは、高校生物に近い。発生生物学など、他の大学では出題されないような単元も出題されるので注意。

高知大学しか受験しない場合は応用まで仕上げる必要はないが、当然併願校もあると考えられるので、大学範囲まで仕上げたほうがよい。

リードαや標準問題精講などから過去に引用があるので、これらの参考書を使うのがよいであろう。

【数学の対策】

超基礎『数学Ⅰ・A 入門問題精講』『数学Ⅱ・B 入門問題精講』『数学Ⅲ・C 入門問題精講
基礎『数学Ⅰ・A 基礎問題精講』『数学Ⅱ・B+ベクトル 基礎問題精講』『数学Ⅲ・C 基礎問題精講
標準『数学Ⅰ・A標準問題精講』『数学Ⅱ・B+ベクトル 標準問題精講』『数学Ⅲ・C 標準問題精講
演習『2025大学入学共通テスト過去問レビュー 数学I,A,II,B,C

数学はⅢCまで出題されることがある。頻出は微分積分。故に数ⅡBと数ⅢCの対策を優先すること。
標準問題精講まで仕上げるかは難しい。基礎問題精講までで十分な年もある。

最後に過去問を解くことは言うまでもないが、それらが解き終えて時間がある受験生は、弘前大学、山口大学、滋賀医科大学などの形式が似ている大学の過去問も演習に使用してもよいだろう。

面接

2日間に分けて行われ、1日目に面接、2日目にグループワークと非常に2次試験のウェイトは重い。

【面接】

面接官は5名、時間は約20分(年度によって変更される可能性がある)。

面接では,冒頭に医学科への志望理由と高知大学を選んだ理由を3分程度で話す。その後,過去3年間で継続的に取り組んだ活動(研究,仕事,ボランティアなど)についての具体的な状況を質問される。自身が一番熱心に取り組んだ活動を明確にしておいてくださいとの記載が募集要項にされている。

・何科に興味があるか
・現在どのような仕事をしているか
・将来のキャリアプランについて
・これから医師として具体的にやりたいこと、プランは
・それをするにあたって自分の背景をどのように活かすか
・あなたの強みや、医師として活かせることは
・編入試験は、医師はいつから志しているか
・どれくらい勉強したか
・予備校には通ったか
・併願校と結果について、他に合格したらどうするか
・家族には受験することを相談しているか、協力的か
・学費面は大丈夫か
・一般入試は考えなかったか
・学士編入という制度をどのように考えているか
・現役生にどのような影響を与えられるか
・高知県の医療問題はなにか
・それらを解決するためにはどうすればよいか
・行きたい研究室はあるか

【グループワーク】

5人~6人のグループに分かれて、課題が割り振られる。
課題は患者の情報、症状や診断結果を見てどのような疾患か調べるものである。

高知大学の図書館や、与えられたiPadで課題について調べ、内容をポスターにまとめる。
最後にまとめた内容を発表をし、その発表後に他の受験生と議論する形である。

大学の授業で行われるグループワークという形で、時間も丸一日かかる。対人関係に問題がないことを確認するものと思われるので、波風を立てないことが重要である。

また、一番評価が分かれるのは最後の発表に対して適切な議論ができるかであると思われる。故に、その場面では積極的に発言したほうがよい。

面接対策

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※グループワークに関しては実施しておりませんのでご注意ください。