志望動機は医学部編入試験において提出が必須です。
意外と困る方が多いのではないでしょうか?
ここでは「志望動機の書き方」をどこよりも詳しく、
他にはない形でご紹介させて頂きます。

よく見るダメな例を3つ

まず初めに医学部編入における志望動機というのは
 『どれだけ医師になりたいか』ではなく、
 『どれだけ良い医師になれるか』を
伝えるための書類です。

このことを絶対に忘れないでください。
それが読み取れないよくある失敗例を
まずは3つご紹介させて頂きます。

  • ダメな例1 医者になるのが目標

典型的な0点の志望動機としては
「身内を病気で亡くし、医療の道を志しました!」
という志望動機です。

それは
『どれだけ医師になりたいか』を
示すエピソードであって、
『どれだけ良い医師になれるか』 を
アピールするものにはならないからです。

これが通用するのは高校生までです。

そもそも編入試験の受験者ともなると
身内の一人や二人くらい亡くしてますし、

身内の死というものは、
「あなただけ」が経験することでもなければ、
「あなたにしか」出来ないことでもありません。

むしろ、身内が亡くなるほどのつらい体験がないと、
受験を決意しない行動力の無い人とも捉えられます。

書くべき内容は
『あなたにしか出来ない、あなたならではの経験』
です。

受け身な体験ではなく、主体的な体験を
箇条書きでいいのでまずはリストアップすること。

これが志望動機作製の第一段階です。

  • ダメな例2 医学部に入ることが目標

他にもよく散見される例として、
「貴学にしかない授業に興味があります。」
「〇〇コースを通して、△△を学びたいです!」

といった就活における貴社に興味があります!
貴社が第一志望ですアピール!の志望動機です。

これも、
よく大学のことを調べてて偉い!
志望度が高いから加点!
とか全くないです。辞めましょう。

なんなら、たかが大学の授業でそんな変わりません。
そんなことは教授陣が一番わかってます。

そもそも大学の教授の興味があるのは『研究』です。
教員免許も持ってなければ、
『教育』が好きなわけでもありません。

『授業』なんで正直どうでもいいんです。
多くの生徒が真面目に授業を受けないことも知っています。

  • ダメな例3 現実からかけ離れた目標

3つ目に、これも書きがちな内容ですが、
「病に苦しむ人がいない世界を目指し」とか
「〇〇病の根絶を目標に」とかいう文言です。

志望動機はポエムではありません。
無理なこと言わないでください。
たかが一人の医師に出来ることは限られてます。

仮にノーベル賞受賞者であるなら話は別ですが、
基本的に大きすぎる夢は書くだけマイナスです。

もし書くのであれば、
もう少し現実的で、具体的なことを書いてください。

例えば、
「貴学の研究室は〇〇病の〇〇研究をしているので、
自分の○○での〇〇な経験を〇〇病の研究に活かし、
将来的には〇〇な特許になる〇〇研究がしたい。」

ならまだOKです。
現実を見ていない大きすぎる夢は
書くだけ文字数の無駄使いです。

上記のような

医師になることがゴールの志望動機
医学部に入ることがゴールの志望動機
現実を見れていない志望動機

は典型的なダメな例です。

卒業後、『良い医師になれそう』と
大学が想像できるようなことを書いて下さい。

良い医師とは?

それではここで言う『良い医師』とは何でしょうか?

手術がうまい医者?
頭がよくて物知りな医者?
コミュニケーション能力が高い医者?
患者を思いやる医者?

全部違います。

というより、一般的にはそうかもしれませんが、
こと医学部学士編入試験においては
求められる良い医師像が全く違います。

答えは、
『大学にとって都合が良い人材』です。

医師不足地域の大学であれば、
地域に残り地域医療に貢献できる医師が
『良い医師』です。

世界に通用する研究成果をあげたい大学であれば
研究力のある人材が
『良い医師』です。

でなければ、一般で入学する18, 19歳と比べて年を重ねた編入生を大学は要りません。それが、大学側の本音です。

だから、あなたにしか出来ない「スキル」や、
あなたしか体験してない「社会経験」を基に、

自分が入学したら結果出します。
卒業したら大学にとって都合がいい人材になれます。

というのをアピールしなければならないのです。

サクッと結果を出してくれそうな話のわかる編入生が
大学側が欲しい人材です。

新卒採用ではなく、中途採用の気持ちで
志望動機や面接は対応しましょう。

具体的には

前置きが長くなりましたが、
ここまでで大まかな方針はご理解頂けたと思います。
ここからは具体的にどう書くかをお伝えします。
下記に示す順番に書いみてください。

 ① 結論ファースト:
一行程度で端的に全ての文章の内容をぎゅっとまとめた志望動機。
「〇〇したいので/〇〇に限界を感じ/〇〇という経験をして/医師にしかできない〇〇に魅力を感じ、医師を志しました」

 ② 結論を補足する実体験:
できる限り自分はすごい、人とは違う、大学に貢献できる都合がいい人材アピール!
「自分は〇〇として、〇年間働いてきました/〇〇で〇〇の研究をしてきました/〇〇として頑張って〇〇という賞を受賞しました。/〇〇に〇年留学しました」

 ③ その体験の動機:
なぜその仕事についたか、なぜその道に進もうと思ったか、人柄や向上心を示す材料を。
「幼少期から○○なところに興味があり、〇〇したいと思ったからです/〇〇として〇〇の○○が面白いと感じていたからです/〇〇に貢献して、〇〇したいと感じたから〇〇として〇〇してきました」

 ④ その体験を通じての医療に繋がる学びや挫折:
ここに書いた内容から医師としてこうしていきたいと話を繋げる
「もちろん〇〇な部分にやりがいを感じていた一方で、この経験を通じて自分は〇〇であることが〇〇だと学びました。/気づきました。そこで〇〇には限界があると感じ、医師にしかできない〇〇があると感じ、医師を志望しました。」

 ⑤ 想定される反論:
医師じゃないと出来ない?が最もよくある質問です。ここで論破しておくことで説得力が増します。
「確かに医師であっても〇〇には限界があると思います/医師も〇〇であるとは限りません/医師も〇〇と感じることがあると思います/この仕事や活動を続けていれば、ある程度の〇〇は出来ると思います」

 ⑥ 反論に対する答え:
ここでトンチンカンな反論だと印象悪いです。また、これって志望動機に書いていいかな?と思うことも、しっかりとそれに対する反論とアンサーを書いておけば、成立します。
「それでも自分は〇〇として、〇〇だから、〇〇のうちに医師になりたい/たとえ、〇〇であっても〇〇であることで〇〇の経験を活かして解決したい/どんな仕事にも〇〇はあるが、医師という〇〇な仕事でないと〇〇」

 ⑦ 具体的で実現可能な将来像:
臨床医か研究医か。大学に応じて変えること。
「以上のような経験から、自分は将来〇〇科/〇〇県/〇〇病院で働きたい/〇〇先生と〇〇の分野で〇〇の研究がしたい。/自分の○○な経験を活かし、地域医療に貢献したい。」

 ⑧ どのように⑦の将来像を達成するか:
③の体験や④での学びを活かし、具体的なプランを。
「貴学の研究室で〇〇病の〇〇の研究をしているので、自分の○○での〇〇な経験を〇〇病の研究に活かし、最終的には〇〇な特許になる〇〇研究がしたい。/〇〇病院の〇〇科で〇〇をしながら、〇〇できるように、〇〇医療に貢献したい。」

 ⑨ 少し遠く現実的な将来像を謙虚に:
最後にいいこと言って人柄も少し見せて締める。
「将来自分の〇〇が少しでも〇〇になればと思っています。/最終的に自分の研究成果が〇〇病に貢献できればと思ってます。/地域医療に貢献し、〇〇県における〇〇が少しでも減少すればと思ってます。/女性が安心して〇〇できる医師になりたいです。以上が医師を志した理由です」

※一人の医師に出来ることは限られますので、謙虚に出来る限り手が届きそうな医師像を書いてください。

最後に

以上が志望動機の書き方となります。
医学部編入試験に特化した当塾にしか出来ない形で
お伝えさせて頂きました。

コツは

・実体験に基づくこと
・具体的であることと
・論理的であること
・文章が稚拙でないこと
・将来像が想像しやすいことです。

小論文の書き方にも似てるかもしれません。

また、できれば②~④のエピソードと学びは
2つ書いて下さい。

字数制限が500字であれば1つ、
1000字であれば2つの
実体験を絞り出して書くといいです。

「大学での専門や学び」と
「社会人での経験」の2つが一般的です。

最後に、当塾では志望動機添削も実施しており、
受講生の方には大変ご好評いただいております。

志望動機添削のみをご希望の方は
1回1時間1万円(税込み)となります。

医学部学士編入経験者による、
『どこよりも論理的で、納得のいく志望動機添削』
をご提供させて頂いております。

志望動機は他人に見てもらうことが
一番の近道ですので、
迷ったらぜひご検討下さい。

※申し込みは下記フォームから

https://hennyu-cell.com/?page_id=19

志望動機はいざ書くとなるととても苦戦します。
医師になるという大きな目標に向けて
「自分はなぜ医師になりたいのだろう?」
ということをまずは志望動機で明確にして
勉強に励んでください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも作製の一助になれば幸いです。

23/04/03 筆者 HP担当 佐藤