東京科学大学(東京医科歯科大学) 医学部学士編入試験 傾向と対策のページとなります。
受験を考えられている方、ぜひご活用ください。
人気と倍率
倍率は過去数年間の平均で約10倍であり、
医学部編入試験全体平均の19倍と比較して、低い傾向にある。
毎年50人程度の受験で、倍率は約10倍と安定している。
これはTOEFL 80点以上という出願要件が大きく影響していると考えられる。
WritingやSpeakingまでの4技能が求められるTOEFLの点数で、80点以上という高得点を取るのはなかなか出願ハードルが高い。
点数に関しては、TOEFLに関しては過去に80点台の受験生も多く合格していることから、極めて高い点数が必須というわけではないようであるが、やはり100点近い点数の合格者が多い。
年齢に関しては様々な噂があるが、過去に30代の最終合格者、40代の1次試験合格者はでている。
とはいえ、面接点が筆記試験より配点が大きいので年齢が心配な方は受験をお勧めしない。
また東京科学大では2026年度から理工学系へ入学する学士課程学生を対象に、「医工連携人材養成コース」を設置し
東京科学大の理工学系のいずれかの学院を3年間で早期卒業し、選抜された学生(10名)が医学科の2年次に編入するコースが設置された。
以上の点+2次試験で研究発表がある点を踏まえると理系が有利となるのは間違いないだろう。
文系の方もチャンスが無いわけではないが、気になる方はおススメしない。
過去問に関しては問い合わせれば、過去3年分ほどメールで送付してもらえる。方法はこちらから。
(当塾の生徒には過去8年分の試験問題のご提供が可能)。
基本情報
| 【大学名】 | 東京科学大学 |
| 【募集人数】 | 5名 |
| 【出願時期】 | 5月 |
| 【筆記試験】 | 6月 |
| 【面接】 | 7月 |
| 【推薦書】 | 〇 |
| 【TOEFL】 | 80点 |
| 【TOEIC】 | × |
| 【科目】 | 英語 |
| 【その他】 | 面接 |
| 【注意事項】 | 研究課題提出 |
傾向と対策
自然科学総合問題(英語)
自然科学総合と記載があるが、内容は実質、英語論文の読解試験である。例年、大門は2題で1問は基礎研究系、もう1問は臨床研究系でそれぞれ構成される傾向にある。読むべき分量と解答すべき分量のわりに時間が90分と非常に厳しいので、問題を先に読んで該当箇所を探す"スキャニング"を普段から練習し、回答することを勧める。
2022年度の入試が試験時間90分に対して、問題冊子38ページと非常に長いことが波紋を呼び、そこからの年以降は出題が安定しているように思える。
基礎研究系はNature、Cellで対策し、臨床研究系はNEJM、JAMA、Lancetでの対策がよい。
論文はとにかく読んで慣れるしかない。総説でなければ基本的に『背景・目的』⇒『結果』⇒『考察』の順に記載されているので、それを知っているだけでも本番で該当箇所を絞りやすい(実際の論文には『方法(Method)』の記載があるが、試験問題では割愛されていることが多い)。
そして最初は分からないことがあったら誰かに質問して、実験の原理や統計の仕組みなどを教えてもらうのが手っ取り早い。大学院生や研究職であれば、論文を読むことに慣れていると思われるので心配ないが、文系の方は個別指導を受けることをできる限り勧める。
最近はAIも発達しているので、ChatGPTやGeminiに分かりやすく解説してもらうのがよいだろう。
(当塾の塾生にはこれらの雑誌のどの時期のどの分野が出題されやすいかまでピックアップして読んでもらっている。こうすることで本番で読んだことのある文章が当たる確率が格段に上がる。)
近年は、総説からの出題も多いので、Nature系の姉妹紙を含めたreviewを読むのも良いだろう。
とはいえ、TOEFLを80点取得するのが最優先である。過去に80点台での1次通過者は存在するが、最終合格まで考えると、心の余裕的にも90点以上は確実に欲しい。
勉強方法としては、Nature、Cell、NEJM、JAMA あたりの論文を読み
1. ChatGPTやGeminiなどのAIに翻訳させる+難しい英単語をピックアップさせて単語帳をつくらせる。
2. 知らなかった英単語は意味と共にAnkiなどのアプリにストックしておき、定期的に復習する。
3. 音読をしっかり実施し、できれば日本語を介在させないまで理解できるよう読み込む。
4. 1つの記事を300字程度の日本語に要約する。
といった、上記4点をできる限り幅広い分野で反復するのがよい。塾生にはAnkiなどのアプリの使い方も初回の授業でお伝えすることができ、効率のよい勉強方法を習得してもらっている(Ankiとは?)。
本番の問としては、『日本語で説明せよ』『自身の考えをもとに日本語で論ぜよ』『日本語で要約せよ』『日本語で考察せよ』などが目立つ。よって、文法の対策は必要なく、読解と記述の対策が必須である。英語で解答させる問がたまにあるが、25単語程度で解答せよと、簡便なものなので、TOEFL対策をしていれば特に問題はない。
問題文で文字数の指定がされていないのが奇妙であるが、解答欄の大きさ的におおよそ100~400字程度でまとめるのが無難である。繰り返しになるが、日ごろから「論文を読む→日本語で要約する」といった作業を繰り返すことが、一番よい対策のように思われる。
大事なのは"要約"を通して、要約力をつけるというよりも、「この辺りの英語を日本語に訳すとだいたい100字くらいになりそうだな、そしたらこの辺りをもう少し付け加えたら、回答用紙ぴったりになりそうだな」という"文字感覚"を養うことが重要である。
なぜなら、この辺りの書き直しで、本番は時間を消費してしまうからである。本番、問題文見て、該当箇所は「ここ」と「ここ」と、目星を付け、それを解答欄にあうように日本語に訳していく作業になる。1つの問題に拘り過ぎず、部分点を狙いつつ、テキパキと上記の作業を繰り返すので、和訳力を普段から身に着けておきたい。
単語帳としては、
・『テーマ別英単語 ACADEMIC [中級] 02 自然科学編』
・『テーマ別英単語 ACADEMIC [上級] 02 自然科学編』
などの医療単語系の単語帳をはじめに実施するのも一つの手であるが、日ごろから様々な分野の文章を読み、文章の中で出会った分からない英単語をその都度把握していけば、必須ではないように思われる(ここは好み)。
統計に関しては直接出るわけではないが、
『医療統計分かりません』
⇒ 『わかってきたかも医療統計 だけど論文読めません!!』
⇒ 『わかってきたかも!?医療統計』
で一通り対策しておけば十分すぎると感じる。計算をさせられるというより、p値とはなにか、感度/特異度とは?などを日本語で説明できるようにしておき、論文に出てくる図や表を理解できるようにしておくこと。
神戸大学や富山大学の試験が傾向が似ており、手に入るのであればよい対策となる。実際、神戸大学とは2024年度に出典が丸被りしている。
面接
グループディスカッションが1回、集団面接が1回、そのあと個人面接が1回、計3回の面接が行われる。
【グループディスカッション】
例年20名が2次試験に進むので、5名×4グループ(午前2グループ、午後2グループ)に分かれて、グループディスカッションを実施する。そのため、5名くらいのグループであれば、しっかりと発言できるようなメンタルはあらかじめ持ち合わせておきたい。
まず初めに、控え室で『討論のテーマ』と『討論のテーマに関連するグラフや表などの情報』が配布される。5~10分ほど与えられるので、この時間で、どのデータを根拠に、自分はどう考えるかをまとめる。
過去の討論テーマは次のようなものがある(同じ年度でも午前と午後のグループでは題材が異なるようである)。
・2020年2月から2023年末までの、コロナの死亡者数グラフを参照し、各国の感染症対策の妥当性について
・子宮移植の倫理的問題点について
・性差に関して
・高齢化社会において生じる様々な問題に対して、医療者が果たすべき役割
・出生前診断に賛成か反対か
・増加する医療費と喫煙者の病気は自己責任か
・医師は基礎研究とどう向き合うべきか
・外国出生の結核患者への医療提供に関する課題と、対応策について
・安楽死に対して日本はどのように対応していくべきか
そこから、面接会場に移動し、時間は計40分ほどで下記のように進む。
① 1人1分で自己紹介(5分)
この時、討論のテーマで頭がいっぱいになっていると思われるので、何も考えずとも言葉が出てくるように、自己紹介はあらかじめ十分に用意、練習しておくこと。
② 30分でグループディスカッション(30分)
ホワイトボードが用意されており、司会や書記、タイムキーパーなどは話し合って決める。特段決めなくても良いようである。面接官は例年5名ほどで、ほぼ口出しはしないようである。
グループディスカッションは、一人で話し過ぎてもよくないし、全く発言しないのも当然よくない。自分が話し過ぎてると感じたら、他の人に話を振る。発言してない時間も他人の話をよく聞く姿勢でいる。自分があまり発言していないと感じたら、勇気を振り絞って発言する。これらを意識しておきたい。
発言する際は基本的に『データに基づいて』発言すること。自分はこう思うと単に伝えるのではなく、このデータでこうなっているから、こう思う、というのが優秀な受験生、研究者の議論の進め方である。
③ 1人1分で議論の内容を踏まえて各自自分の考えを発表(5分)
『自分の考え』を発表というのが重要となる。グループでの見解を述べていたら全員同じ内容になるので、自分の考えをしっかりと踏まえて発表したい。代表者1名が発表するのではなく、一人一人時間が与えられているのはそのような意図があると思われる。
【集団面接】※2025年度入試では下記のプレゼンは集団ではなく個人ごとで実施する形式に変更した。今後どうなるかは不明。
・2024年度入試まで
集団面接の内容は毎年概ねおなじ「大学時代 or 社会人で学んだこと・研究について」である。大学以降のとりくみも含めていいが、必ず大学でのことに触れよという指示がある。面接といっても面接官が質問するのではなく、同じグループメンバーのみで実施する。面接官は時間管理と進行。時間は一人あたり、発表6分、質疑応答6分の計12分である。5人グループなので、計60分実施される。発表にはパワーポイントは使えないが、ホワイトボードが使えるので、図を描きながらプレゼンできるように練習を積むこと。
・2025年度入試から
プレゼン5分+質疑応答5分で個人ごとで行われる。2024年度入試まで同様、発表にはパワーポイントは使えないが、ホワイトボードが使える。題材も同様に「大学時代 or 社会人で学んだこと・研究について」である。質問自体は一般的で「研究のきっかけ」「研究は自分で構想したのか」「将来の展望はどうか」などの研究についての質問がされる。
ここでは、『プレゼン力』、『質疑応答の力』が問われているように思える。どれも、学会で問われる能力であるため、医科歯科大学らしい選考である。質問に対する回答は、端的に結論から分かりやすく、という点は抑えておきたい。
【個人面接】※2025年度入試では個人面接が2回実施された。
・2024年度入試まで
面接官は10人と多いが、時間は10~15分ほどと短い。特に深堀りされるような質問はないようで、質問内容も一般的である。
・集団討論の感想を簡潔に
・リーダーシップをとれるような人材を求めているが、20歳前後の現役生の中で発揮できるか
・現役生にどのような影響を与えられるか
・臨床か研究か
・何科に興味があるか
・現在の仕事について
・編入試験は、医師はいつから志しているか
・なぜ今の仕事から医師の道を考えたか
・医師を志望する理由は
・なぜ医科歯科大学か
・これから医師として具体的にやりたいこと、プランは
・10年後のビジョンはあるか
・医師になってから大学院に入る予定はあるか(学位はとるか)
・それをするにあたって自分の背景をどのように活かすか
・志望動機などについて
やはり、グループディスカッションと集団面接が対策がしづらく、鬼門のように思える。就活経験者であれば、グループディスカッションの経験もあるように思うが、そうでない場合はなかなか大変である。2次試験の内容も踏まえて、受験するかどうか決めてもらいたい。
・2025年度入試
質問4つ書かれていた紙を読んで、10分内に全部答える(読む時間も含む)。面接官は質問も誘導もしない。
① あなたがこれまで一番熱心に取り組んだこと
② 将来のキャリアプラン
③ ほかの国と比べて、今の日本の論文数が下落している。国として、大学として、どのように対応すればいいと思うか
④ もしあなたが現役生の方からこういう相談を受けたら、どのようにアドバイスするか。「いつかNature, Cell,のような国際誌の筆頭著者になりたいが、どうすればいいですか」
2025年度入試より形式が大きく変更され、個人面接が2回と増加したため注意が必要である。
・2026年度入試
① 「これまでで一番好奇心を刺激された経験」についてで、どのような点が興味深かったか、困難があったか、それをどう乗り越え、どのような教訓を得たか。
② 医療におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)について知ってることは何か。利点と課題、その課題をどう乗り越えるか。
③ 「院内における虐待対応」についてで、現場での対応や知っていることを踏まえて、どのように対応すべきか。
面接対策
東京科学大学(東京医科歯科大学)に特化したオンライン面接対策はこちらから。
はじめての方に限り特別価格30分2000円で実施しております。
※グループディスカッションの対策も開始いたしました。筆記試験合格された方は公式LINEかこちらのメールアドレス(cell@hennyu-cell.com)まで、グループディスカッション対策への参加の旨を是非ご連絡ください。
